作家と占い

嫁に言わすと僕は占い好きということらしい。

 

自分ではそんなに入れ込んでる感じでもないが、確かにたまに占ってみたくなる。正月あたりにおみくじひいたり、一年の運気を雑誌や本で見たり、星座占いで今月の運気をチェックしたり。アプリのタロットでたまに占ってみたり。

 

僕は運気というのは自分の調子とかバイオリズムとは別に、まわりの、環境の変化みたいなことを言ってるのじゃないかと思ってて、そういうのって自分の力でどうこうできるもんでもない。だからあきらめがつくというか、「しょうがねぇか」と。じたばたしないで今はやれることやっとこうとか気持ちのかじ取りができる気がして。

 

僕が好きなのは、未来を占うというかは、過去振り返って、「うわー、確かにあの時代ずっと停滞してたな。」とか、「その時代の創作の傾向がまさに内面の暗くて深いとこ探るようなやつだった。」とか「確かにあの時代、自分ではいいと思ってたのに、まわりは全然反応なしだったな。」とか、思い出しながら運気と重ねて楽しめるとき。面白いのは創作の傾向と運気の流れの傾向がけっこう重なる点。感性はそういう外界と内面の気の流れを敏感に感じとり、創作に反映させてる気もする。

 

ちなみにさっき言った「あの時代の創作」はサーチライトという活動の時代で、世間にはまったく相手にされなかったけど、これが今の自分の創作の土台になってるので、自分的には大事な時代。運の良し悪しは作家にとっては創作の傾向が変わることはあっても、それが悪い時代とは言えない部分がある、というのが僕にとっての「占い」の面白いところです。以上。