石ノ森キャラ

僕はキャラクターを考えたり、デザインするのが一番好きかもしれないです。あれは奥が深いと思います。ほんとに存在感のある出来のいいキャラって実はそんなに簡単じゃないんです。シンプルにすればいいというもんでもないし、かわいければいいというもんでもないと思ってます。

 

キャラクターって僕は、妖怪とか妖精とか神様とかそういうのがルーツなんじゃないかと思ってて、目に見えないけどなんかいそうな「存在感」に説得力があるように形を与えたもんだと思ってます。そういうのが僕は好きなんです。

 

で、僕のキャラクターの先生は何人もいますが、一人はやはり石ノ森章太郎。この人のデザインセンスはほんと、とびぬけてますね。僕は個人的には仮面ライダーよりキカイダーとか、イナズマンとかが好きなんですが。(イナズマンの第一段階変身のサナギマンが子供の頃なぜか大好きだった)色のセンスもかっこよくて、キカイダーの鮮やかな青と赤とか、イナズマンの水色。ヒーローに水色!そして黄色い稲妻ライン。この人の怪人デザインの手法というのが、実に漫画家らしいなと思います。

 

なんていうか、パーツごとに抽象化したりデフォルメしたイメージを人型という基本ルールで結びつけてる。形においても「発想」を軸に組み立てていくタイプのデザインですね。それはウルトラマンの成田亨という彫刻家による怪獣のデザイン法とはタイプが違うもので、この二人はすごく参考になったし、勉強になります。大人になった眼でみてすぐれた怪人や怪獣はやはりそれなりに理由があると改めて思い知りますね。こういう話はしてもしたりないので、続きはまた別の機会に。